山内かぶら

登録番号 16
名称 山内かぶら(ヤマウチカブラ)
分類 野菜
登録区分 第2類 野菜類 かぶ
登録日 2016/09/07
生産地 福井県
三方上中郡若狭町山内
連絡先

山内かぶらちゃんの会

福井県三方上中郡若狭町山内42-12

山内かぶら

「山内かぶら」は、福井県若狭町山内地区で品種「山内かぶら」を用いて栽培されるかぶで、一般的なかぶは丸みを帯びて肌が滑らかなのに対して、「山内かぶら」は円錐形で肌に窪みとヒゲ根が多いのが特徴的です。肉質は緻密で硬く、葉は大形のびわ状(長い楕円形)の葉で多少の切れ込みがあります。葉の部分の長さは60~70cmにも達し、野沢菜のようで、かぶ菜としての利用にも適しています。
 代表的な料理の方法としては、味噌汁の具としてかぶと葉を入れることが挙げられますが、普通のかぶではトロトロに煮崩れしてしまうところが、「山内かぶら」は煮崩れすることがありません。また、葉を細かく刻み、かぶを扇型に切って塩で押した刻み漬けも、「山内かぶら」の良さが引き立つ料理法で、特に肉質部分は歯ごたえがあっておいしいと評判です。

品種「山内かぶら」は、この地域以外では栽培されていません。種子の確保は、この生産地内で、生産に携わる農業者が共同で行い、一括管理しています。
 生産地の畑で12月頃、定められた条件をクリアした株を採種用として選抜し植え替えます。条件とは、かぶの直径が80mm以上で、形状が腰高で、肩が張った形の良い円錐形をし、ひげ根が多く、肩から腰にかけてやや緑色を帯びていることです。他のかぶと交雑しないように防虫網で囲って育て、5月下旬頃、採種して「山内かぶら」の種子とします。
 このようにして採取された種子は、9月初旬~中旬まで3~4回に分けて播種します。播種した後は、薄く土で覆い、さらにモミガラを3~4cmの厚さにかけます。収穫までの間、幅60cmにかぶが5~6株になるように間引きします。「山内かぶら」の収穫は11~2月で、ピークは12、1月頃になります。収穫された「山内かぶら」は、病害虫被害がなく、円錐形でヒゲ根が多いことが確認されたものだけが出荷されます。

「山内かぶら」で用いられる品種「山内かぶら」は生産地である若狭町山内地域の在来品種です。詳しいことは不明ですが、地域の資料である1916年の「鳥羽村誌」によると、「良質の蔬菜(葉もの野菜)を産し、特に山内蕪菁(かぶら)の名は古くから広く世間に伝わっている」とあることから、少なくとも100年以上前、明治年代より栽培されていたと推察されます。このように、「山内かぶら」は古くからこの地で栽培されてきた品種であり、「山内かぶら」の特性はこの品種によるところが大きいと言えます。
 現在の生産者が伝えるところによりますと、1950年代末には、山内集落での数人の生産者が自家採種を行い、細々と栽培されていたようです。1987年には、栽培者の高齢化等のため栽培が一旦途絶えてしまいましたが、種子は福井県農業試験場に保管されました。その後、伝統野菜が脚光を浴び始めたことから、その種子を譲り受け、1996年より現在の生産者が中心となり再び栽培を始め、徐々に面積を拡大して現在に至っています。
 「山内かぶら」は、①生産者自らが種を取り栽培している、②100年以上前から栽培されている、③地域に根差した作物である、という点が評価され、「伝統の福井野菜振興協議会」において「福井の伝統野菜」と認定されています。

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